広告

News

《 2018.9.27 》

認知症の診断を無料に 全国初の助成制度を来年導入へ 神戸市 事故の救済も


神戸市が認知機能の検診と精密検査にかかる費用を助成する制度を創設する方針を表明した。こうした助成は検診なら埼玉県で、精密検査なら明石市などで既に行われているが、2つを合わせた取り組みは全国初とみられる。
 
認知症対策「神戸モデル」の実現に向けて
 
検診は認知症の疑いの“あるなし”をチェックする内容。疑いがある人については、専門の医療機関で精密検査を行ってもらう。認知症の有無の確認や原因疾患、症状などをここで詳しく診る。検診も精密検査も自己負担はなし。今後、地域の受け入れ体制も強化していく計画だ。
 
認知症だと分かった場合は、市が加入する賠償責任保険の対象者として登録する。鉄道事故などにあって損害賠償を求められた際に、最大で2億円まで支給する仕組みだ。また、GPS機器を活用した捜索サービスの初期費用も無料とする。
 
このほか、認知症の人が起こしてしまった火災や事故で被害を受けた市民に対し、最大で3000万円を支給する制度も新設するとした。自賠責などがある関係で自動車事故は含まれないが、加害者が市外の人であっても被害者が市民であれば対象とする。
 

 市民税を年400円増

 

これらの費用は約3億円。財源は1人あたり年間400円を来年度から市民税に上乗せすることで捻出する。神戸市は来月の22日にかけてパブリックコメントの手続きを実施中。必要があれば修正を加え、関連条例の改正案を11月の市議会に提出する。検診と精密検査の費用助成は来年1月から、賠償責任保険をはじめとする事故の救済制度は来年4月からの運用開始を目指す。
 
神戸市の高齢者は今年度末の時点で約42万人。国のデータから推計するとおよそ6.3万人が認知症で、5.5万人がその予備軍とみられている。
 
神戸市の久元喜造市長は20日に行った記者会見で、「まず多くの人が診断を受けられるようにし、必要な賠償金・見舞金を支給する制度をしっかり作るということが、高齢社会における認知症対策としては非常に重要」と指摘。「認知症対策をこれまで進めてきた神戸市として、さらに全国へ先がけて一歩進んだ対策に取り組んでいきたい」と意欲をみせた。

広告