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Report

《 2018.9.20 》

ケアマネの訪問回数を少なく センサーでモニタリング 都がモデル事業検討


《 都と豊島区の有識者会議 》

介護保険が適用されるサービスとされないサービスを組み合わせる「混合介護」をめぐる東京都と豊島区の有識者会議 − 。14日の会合では、来年度に実施するモデル事業で試行するか検討していく「有望テーマ(素案)」が示された。
 
選択的介護モデル事業に関する有識者会議:配布資料
 
ICT、IoT、ロボットなどの技術を駆使した実用的な機器を上乗せ料金で導入する形も目玉の1つだ。センシングデバイスを利用者宅に取り付け、ケアマネジメントのモニタリングの精度を飛躍的に高める構想が盛り込まれた。状況の確認を毎日行っていく一方で、ケアマネジャーが実際に対面訪問する回数の基準を緩和してはどうかと提案している。
 
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実現には特区の認定が欠かせない。今後、内閣府や厚生労働省などとの調整が必要となる。モデル事業の内容は年内にも固める予定。
 
利用者の状態を継続的にきめ細かく把握できるようになることで、よりタイムリーで細部まで行き届いたケアの提供につながると見込む。ケアマネの負担軽減にも結びつき、一石二鳥の取り組みになる可能性を秘めているとした。「サービスの質、効率性の大幅な向上が期待できる」。都の担当者はそう指摘した。
 
ただし、モニタリング訪問の頻度(*)を減らせば利用者の状態や生活環境の変化などを見逃す懸念もある。今後のプロセスでは慎重論も噴出しそうだ。似たような議論が今年度の介護報酬改定を扱った審議会でもあった。厚労省は見守り機器を適切に設置した特養を対象として、加算の要件としていた夜間の職員配置を緩和する措置を採用。独自の調査結果を施策のエビデンスとして図示したが、「最初から緩和ありき」と批判する声も少なからずあがった。
 
モニタリング訪問の頻度
現行では居宅介護支援の運営基準で少なくとも月1回の訪問が義務付けられている。
 

 ヘルパーの“指名料”は入らず

 

「有望テーマ」にはこのほか、訪問介護で利用者のニーズに応えて短時間の頻回訪問を行う案や、通所介護でひとりひとりの状態にあった個別プログラムを提供する案なども含まれている。いずれのサービス形態もICT、IoT、ロボットなどを上乗せ料金で導入することが前提だ。
 
ヘルパーが利用者から“指名料”を徴収できるようにしたり、忙しい時間帯に割増料金を設定できるようにしたりする構想は、今回の「有望テーマ」に採用されなかった。都は「利用者から一定の期待はあるが、多数が求めているものではない」「積極的でない事業者が多く、すぐに十分な理解・協力が得られる可能性は高くない」などと説明。以前よりかなりトーンダウンした格好だ。

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