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《 2018.8.22 》

“仕事付き”高齢者住宅、拡大して展開へ 経産省が補助 入居者が野菜を栽培


《 取り組みの様子(画像提供:伸こう福祉会)》

仕事+介護付き有料老人ホーム。昨年度からスタートしたこの新たなモデルを確立しようという試みが、今年度に拡大して展開されることになった。引き続き経済産業省の補助事業の対象となることが決定したという。
 
経済産業省 平成30年度健康寿命延伸産業創出推進事業に採択されました
 
取り組みを進める社会福祉法人伸こう福祉会や東レ建設が17日に発表した。今年度からカゴメも加わり3社のコンソーシアムで実施していく。
 

 健康寿命の延伸を目指す

 

伸こう福祉会が運営する介護付き有料老人ホームで暮らす高齢者のうち、要支援から要介護3までの希望者が参加する。施設内にある保育園のサポートをはじめとする軽作業や野菜の栽培などを、あくまでも“有償の仕事”として担ってもらうプロジェクトだ。生きがい・やりがいを持てるようにすること、健康寿命の延伸につなげることなどを目指していく。
 
野菜の栽培には東レ建設の「トレファーム」を用いる。高床式の農業ベッドや砂の培地が特徴。腰をかがめたりしゃがんだりする必要がないなど、作業にあたる人の負担に配慮した設計となっている。車いすに乗ったままでも対応でき、高齢者などに就農の機会を与える施設として期待が大きい。イオンリテールの協力も得る。でき上がった野菜を、生産した高齢者らがスーパーへ持っていき一般の消費者に販売していく。

《 取り組みの様子(画像提供:伸こう福祉会)》

昨年度は神奈川県にある1施設のみで試行したが、今年度は県内の3施設へ増やす。施設内の軽作業もバリエーションを広げる。高齢者が無理なく続けていける仕事は何か、取り組みを発展させるにはどんな工夫が必要か −− 。そうした模索を行い、必要なノウハウを蓄積したい考えだ。
 

 高齢者が講師に

 

カゴメは仕事を新たに開拓する観点からコミットする。これまでの実績・経験を活かし、介護や健康、野菜に関するセミナープログラムの開発を手掛ける。在宅の高齢者や地域の住民らを集められるコンテンツを作り、ゆくゆくは高齢者が講師の職を担えるようにする計画だ。地域住民らの啓発も含め一石二鳥の成果を狙う。
 
取材に応じた伸こう福祉会の広報担当者は、「有償の仕事を持つことでより生き生きとする高齢者がおられる」と説明。「コミュニケーションの頻度が増えることも大きなメリット。多くの希望者が安心して参加できる持続可能な仕組みを作っていきたい」としている。経産省や東海大学などと連携し、一連の取り組みで健康寿命を延伸する効果を客観的に測っていくという。

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