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Data

《 2018.8.8 》
= 介護労働実態調査 =

ヘルパーの月給、依然20万円下回る 全産業平均との差は10万超 介護職員は9万


介護労働安定センターが3日に公表した2017年度の「介護労働実態調査」の結果によると、月給で働く介護職員の所定内賃金は平均で21万1464円となっている。前年度より3302円高い。
 
月給のホームヘルパーの平均は、前年度費で1445円増の19万8486円。依然として20万円を下回っている。国の「賃金構造基本統計調査」の直近の数字では全産業の平均が30万4300円と報告されており、その差はたいして縮まっていない。介護職員で9万2836円、ヘルパーで10万5814円もの開きがあるままだ。
 
平成29年度 介護労働実態調査結果について
 
この調査は、全国1万7638の施設・事業所を対象として昨年10月に実施されたもの。回答したのは49.8%にあたる8782施設・事業所で、そこで働く4万139人の職員、5902人の管理者・施設長のデータを集計している。4万人超の職員のうち介護職員は1万9188人、ホームヘルパーは2458人。
 
所定内賃金は施設・事業所が毎月きまって支払う定額の賃金を指す。各種保険料や所得税などを差し引く前の金額で、月ごとに変動する時間外手当や夜勤手当などは含まれない。介護報酬の「処遇改善加算」の上乗せ分は、それが毎月きまって支払われている場合に限り含まれるという。
 

 ヘルパーのボーナス、年平均37万円

 

看護職員やケアマネジャーなども含めた全体でみると、月給で働く職員の所定内賃金の平均は22万7275円。前年度より2427円高かった。管理者・施設長の平均は35万6679円となっている。
 
ボーナス(*)が出ている施設・事業所について、2016年10月1日から2017年9月30日までの1年間に支払われた分の総額をみると、介護職員は54万7957円だった。ヘルパーは37万1984円と少なく、職員全体では57万2079円となっている。管理者・施設長は70万9230円。
 
* 処遇改善加算の上乗せ分が一時金として支払われている場合は、それがボーナスの総額に含まれている。
 
処遇の水準は今の人手不足の大きな要因の1つとなっている。今回の調査では、66.6%の施設・事業所が「不足している」と回答。4年連続で上昇し、これまでで最も高くなった。相対的に賃金の低いヘルパーは特に深刻だ。82.4%の施設・事業所が「不足している」と答えていた。政府は今後、消費税率の8%から10%への引き上げによって得られる増収分から毎年およそ1000億円の費用を出し、ベテランの介護福祉士を中心とした更なる賃上げを実施する方針(来年10月から)。ただし、業界の枠を超えた人材の獲得競争はますます激しくなっていく見通し。介護現場の問題はさらに悪化してしまうのではないか −− 。そんな悲観的な見方も少なくない。

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